脂肪吸引後の圧迫着はなぜ必要? 部位別の種類と着用期間も併せてご紹介
脂肪吸引後のケアとして大切な圧迫着ですが、「きつそう……」「痛そう……」といった印象をお持ちの方も少なくないと思います。
脂肪吸引を検討されている方の中には、そもそもなぜ圧迫着が必要なのか?と、疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、圧迫着が必要な理由、部位別の種類や着用期間について詳しく解説します。また、脂肪吸引の圧迫着販売を行うリポサポ開発部がおすすめする「適切な圧迫着の選び方」もご紹介していますので、是非ご覧ください。
※医学的な知識が必要な部分に関しては、脂肪吸引専門「モッズクリニック」の長野ドクターに監修いただいております。
脂肪吸引後に圧迫着を着る理由
もし圧迫をしないとどうなるのか? 圧迫を強くし過ぎた場合のリスクはないのか? と疑問に思っている方は多いはず。その理由が分かれば、「圧迫着の目的」もご理解いただけると思います。
圧迫しないとどうなる?
ダウンタイムが長引いたり、症状が強く出たりする可能性があります。というのも、圧迫着は術後のダウンタイム「痛み」「腫れ」「内出血」「むくみ」を緩和する効果が期待できるからです。
なかには「圧迫着=仕上がりを綺麗にするもの」と認識されている方もいるようなのですが、それは誤解です。ダウンタイム緩和のために行うものであって、仕上がりを綺麗にするものではありません。
圧迫が強過ぎるとどうなる?
皮膚と圧迫着の摩擦により、「かぶれ」や「痒み」が生じる場合があります。さらには、皮膚を強く掻いてしまうと、水ぶくれができ、色素沈着が残ってしまう可能性もゼロではありません。
また、手術後の身体は水分代謝が低下するため、むくみが生じやすくなります。つまり、身体の血行を良くする必要があるということです。
過度な圧力は血流を妨げ、ダウンタイムの回復を遅らせる原因にもなります。きつい場合はもちろん、ゆるい場合もクリニックに相談しましょう。
脂肪吸引後はどんな経過を辿る?
圧迫着の必要性についてはご理解いただけましたでしょうか。続いては、術後の経過ごとに生じるダウンタイムについてご説明します。
手術当日
術直後は「腫れ」と「むくみ」の症状が現れます。麻酔が抜け切るまでには時間がかかるので、「痛み」を感じる方は少ないでしょう。
この腫れを抑えるために重要なのが、圧迫固定です。圧迫により腫れを物理的に抑えることができ、症状の緩和に効果的です。
また、むくみは手術時の麻酔液やリンパ液、血液が皮下脂肪のあったスペースに溜まってしまうことが原因で起こります。圧迫固定でそのスペースを埋めることで、体内への停滞を防ぐ効果が期待できます。
手術翌日
手術翌日には「痛み」と「内出血」が出てきます。
痛みの感覚は「強めの筋肉痛」と例えられ、脂肪の吸引量が多いほど、痛みが強くなる傾向にあります。
圧迫固定には痛みを和らげたり、内出血を緩和したりする効果もありますから、圧迫着の着用は欠かせません。
術後1週間
「痛み」と「腫れ」が落ち着き、「むくみ」と「内出血」がピークを迎える時期です。部位や吸引量により差はありますが、いずれも、術後2週間頃には消えていきます。
むくみが特に辛いこの時期も、圧迫固定を続けることで、症状の回復を早めることができます。
術後1ヶ月
多くの方がイメージされるダウンタイム「内出血」や「痛み」などが消失し、この頃には「拘縮(こうしゅく)」という症状が見られるようになります。
拘縮とは、元々脂肪があった場所と皮膚のスペースを埋めるため、皮膚組織同士がくっつこうとして起こるダウンタイムです。皮膚の表面がでこぼこしたり、つっぱり感があったりするので、不安に思われる方も多いのですが、これは身体の正常反応であり、拘縮が治まるにつれて細くなっていきます。
脂肪吸引部位にもよりますが、「むくみ」がまだある場合は、圧迫固定を継続しましょう。
術後3ヶ月〜6ヶ月
脂肪吸引が完成するのは、拘縮が完全に落ち着く術後6ヶ月頃です。
吸引量が少ない顔や二の腕は、術後3〜4ヶ月頃には拘縮が落ち着くこともあります。
【部位別】圧迫着の種類と着用期間
ここでは、各部位の脂肪吸引後に必要な圧迫着と、着用期間の目安をご紹介します。
圧迫着の着用期間はクリニックによって異なるため、あくまでも目安としてご覧ください。
顔
顔の脂肪吸引後は、頬から顎を圧迫できるフェイスバントを着用します。顔は人目が気になる部分のため、帽子や大きめのマスク、冬ならマフラーなどで隠すと良いでしょう。
着用期間に関しては、手術当日は1日着用のケースがほとんど。翌日以降は1〜3日の着用を推奨している所が多い印象です。
二の腕・肩
二の腕・肩の場合、「サポーター」もしくは「ボレロ」で、圧迫固定を行います。
サポーターは、袖に腕を通すことで着用できるタイプで、アームカバーを長くしたようなイメージです。
一方のボレロは、胸元が大きく空いた前開きのデザインになっており、フロントのホックで着脱するものが多く販売されています。サポーターに比べて圧迫範囲が広く、脇の付け根から肘下、背中まで幅広く圧迫できるのが特徴です。
着用期間に関しては、むくみの症状が治まる術後2週間〜1ヶ月頃までは、圧迫を続けた方が楽になります。
お腹・腰・ウエスト
お腹周辺の圧迫固定は「ウエストニッパー」や「ボディスーツ」で行います。
ウエストニッパーは、バスト下から腰下まで圧迫できる「腹巻き」のような形状で、フロントのホックで着脱可能なタイプが多いです。
ボディスーツは、水着のようなデザインの圧迫着で、お腹や腰のウエスト周り、背中をカバーします。
お腹の場合、顔や二の腕に比べて吸引量が多く、むくみを感じる方も多いでしょう。1ヶ月、もしくは無理のない範囲で3ヶ月ほど圧迫を続けるのがおすすめです。
太もも・ふくらはぎ・お尻
太もも・ふくらはぎ・お尻の圧迫には「ガードル」が用いられます。
これは足元からお尻までカバーするスパッツのような形をしていることが多く、下半身を広く圧迫できるのが特徴です。ひざ上〜足首まで丈の長さは商品によって様々ありますが、太もものみの脂肪吸引であっても、なるべく足首丈のガードルを選ぶのがおすすめです(重力の影響で、足先にむくみが出やすくなるため)。
術後1ヶ月以降は「着圧タイツ」や「着圧ストッキング」などと併用しながら、むくみの状態に合わせて、圧迫を続けていただくのが理想的です。
脂肪吸引の圧迫着選びで大切なこと
圧迫着をご自身でご用意される場合、どのような圧迫着を選ぶのが良いのでしょうか。
ここでは「適切な圧迫着を選ぶ上で大切な3つのポイント」をご紹介します。
均一な圧迫ができる
圧迫着は、患部全体を均一に圧迫できるものがお勧めです。そこで重要になってくるのが圧迫力。
例えば、市販の着圧インナーは、部位によって圧力が異なる作りのものが多く販売されています。実は圧迫固定時、圧迫の強さにムラが生じる商品は、脂肪吸引後の身体に適しません。なぜなら、圧の弱い部分にむくみが集中してしまうからです。
むくみをしっかりケアするためには、各パーツにかかる圧力が一定のタイプを選ぶと良いでしょう。
跡がつきにくい
圧迫着を脱いだ際、生地の縫い目が跡になって残ることがあります。跡が強く残ってしまうと治るまでに時間がかかるため、「このまま消えないのでは?」と不安を抱える方も多いでしょう。
そのような不安を抱えないためには、「生地の伸縮性」と「縫い目の位置」を確認しておく必要があります。お洋服でも伸縮性のない硬い生地だと、着用時に跡がつきやすいですよね。
また、縫い目や商品タグが外側についている圧迫着も、跡がつきにくく、おすすめです。
着脱しやすい
ダウンタイム中に身につけるものだからこそ、着脱のしやすさにも目を向けるべきです。
例えば、ガードルの場合、着脱を手助けするファスナーやホックがついたタイプが販売されています。なかには股の部分に布がないものや、ボタンで開閉できるタイプもありますので、圧迫着を選ぶ際はチェックしてみてください。
まとめ
脂肪吸引後のダウンタイムを緩和するには「圧迫着」が欠かせません。ご紹介した通り、圧迫着には様々な種類があります。術後の経過やタイミングに合わせて、無理なく圧迫を続けられるものを探してみてくださいね。
当店で販売している「リポサポ」は、“ダウンタイムを少しでも楽に”という想いで開発された、脂肪吸引専用の圧迫着です。
脂肪吸引を専門に行うクリニックのドクター、看護師さん、そして患者様から寄せられた声をもとに、従来品の改良を重ねました。
脂肪吸引を受ける方が「安心」してお使いいただけるよう、品質と機能性にこだわった圧迫着ですので、気になった方は、是非公式オンラインショップをご覧ください。
脂肪吸引後におすすめの圧迫着
このコラムに関する監修医師
経歴
- 1982年岩手県生まれ
- 2006年東京慈恵会医科大学医学部 卒業
亀田総合病院 入職 - 2008年東京慈恵会医科大学 入職
- 2012年THE CLINIC 入職
- 2013年THE CLINI 福岡院 院長 就任
- 2015年THE CLINIC 東京院 院長 就任
- 2016年モッズクリニック 開院
所属学会・資格
- 日本美容外科学会会員
- コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
- VASER Lipo認定医
- VASER 4D Sculpt(ベイザー4D彫刻)認定医