脂肪吸引圧迫コラム
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脂肪吸引後の圧迫は仕上がりに影響するのか? ドクターに聞いてみた

リポサポ開発部

身体の気になる部分の皮下脂肪を除去し、高い痩身効果を得ることができる脂肪吸引。
部分痩せができる魅力的な施術ですが、脂肪吸引について調べていくと「術後の圧迫固定を怠ると皮膚が凸凹になる」「毎日圧迫固定をしないと、皮膚がたるむ」といった情報を見かけることがあります。
脂肪吸引で細くなっても、皮膚の凸凹やたるみが生じてしまっては本末転倒……。圧迫固定と仕上がりの関係を気にされる方は少なくないはずです。
果たして、脂肪吸引後の圧迫固定によって仕上がりが変わってしまうというのは本当なのでしょうか。リポサポの記事を監修いただいているモッズクリニックの長野先生に聞いてみました。

<この記事でわかること>
1. Q.圧迫固定が仕上がりに影響するって本当ですか?
2. Q.圧迫固定にはどのような効果がありますか?
3. Q.脂肪吸引後の圧迫固定はいつまで必要ですか?
4. Q.圧迫固定がきつい、ゆるい時の対処法を教えてください。
5. Q.圧迫固定中、一部分にむくみが集中している時の対処法を教えてください。
6. Q.圧迫固定の他に、ダウンタイムを軽減する方法はありますか?
7. まとめ

Q.圧迫固定が仕上がりに影響するって本当ですか?

脂肪吸引後の圧迫固定をしなかったり、途中で外したりしてしまった場合、仕上がりが悪くなるというのは本当なのでしょうか。

A.患者様が行うアフターケアが仕上がりに影響することはない

クリニックによっては、「圧迫固定を怠ると脂肪を吸引した箇所の皮膚が余り、たるみや凸凹が生じる」と伝えているところもあるようですが、私はそうは思いません。
なぜなら、脂肪吸引の仕上がりは医師の技術力によって決まるものだからです。患者様が行うアフターケアが、仕上がりに影響することはありませんのでご安心ください。

とは言っても、圧迫固定はダウンタイム軽減のために必須のアフターケアです。
圧迫固定を怠るとダウンタイム症状(痛み,腫れ,むくみ,内出血など)が悪化したり、長引いたりする可能性がありますので、担当医から指示された期間は必ず圧迫固定を行いましょう。

Q.圧迫固定にはどのような効果がありますか?

ダウンタイム緩和のために必要な圧迫固定ですが、具体的にはどのような効果が得られるのでしょう。

A.効果①痛みを緩和する

手術によって脂肪の周辺組織(血管や線維組織)がダメージを受けることで、筋肉痛のような「痛み」を生じます。症状は術後3日〜1週間ほどで落ち着きますが、この時期は非常にデリケート。圧迫固定で患部をカバーすることで不要な動きを抑制してくれるので、痛みの緩和につながるわけです。
また、患部がどこかに触れたり、ぶつけたりした際も、圧迫固定がクッション材のような役割をしますので、痛みを和らげることができます。

A.効果②腫れを緩和する

腫れは、手術によるダメージで患部が炎症を起こしているのが原因です。
さらに、手術時に注入した麻酔液によっても腫れが生じるため、手術当日から術後3日頃までは症状を強く感じるでしょう(1週間程度で落ち着きます)。
そんな辛い時期こそ、圧迫着の着用が効果的です。圧迫固定で患部を物理的に抑えることで、腫れの症状緩和につながります。

A.効果③内出血を緩和する

手術で脂肪を取り除いた部分には、手術中や手術後に出血した血液が溜まります。溜まった血液が皮膚の表面近くに移動することで起こるのが「内出血」です。
内出血は手術翌日から出始め、術後1週間をピークに、2週間ほどで落ち着きます。内出血が出た患部を見てびっくりされる方もいますが、必ず消えるのでご安心ください。
そんな内出血をなるべく早く緩和するには、圧迫固定が必須です。圧迫固定には止血効果があり、内出血を最小限に抑えることができます。

A.効果④むくみを緩和する

脂肪を取り除いた部分には血液が溜まるとお伝えしましたが、他にも手術時の麻酔液やリンパ液といった水分も溜まります。これによって生じるのが「むくみ」です。
むくみは手術当日から出始め、術後2週間〜1ヶ月頃に落ち着くのが一般的な経過。圧迫固定で水分の停滞スペースを埋めることで、不要なむくみを緩和します。

Q.脂肪吸引後の圧迫固定はいつまで必要ですか?

脂肪吸引が完成するまでの間、圧迫固定はいつまで続ける必要があるのでしょうか。

A.クリニックによって大きく異なる

施術方法や使用している機器、ダウンタイムの程度などで異なります。つまり、クリニックによって様々な考え方があるということです。
当院の場合は、脂肪吸引専門のクリニックとして、術後のダウンタイムを軽減する様々な工夫をしているため、圧迫固定の期間も比較的短めで、基本は術後1週間までです。
もちろん、圧迫固定を続けた方が楽になることは事実ですが、仕事の関係で常に着けることができない方も多いはず。当院の場合、そういった方には「就寝時や在宅時のみ着けていただくだけでも問題ありません」とお伝えしています。

<部位別の圧迫期間の目安>

二の腕 お腹 太もも
モッズクリニック 術後3日まで 術後1週間まで
(むくみが気になる場合
は2週間まで)
術後1週間まで
(むくみが気になる場合
は継続)
術後1週間まで
(むくみが気になる場合
は継続)
他のクリニック
(目安)
術後1日〜
長くて1ヶ月まで
術後1ヶ月まで 術後1ヶ月まで 術後1ヶ月まで

Q.圧迫固定がきつい、ゆるい時の対処法を教えてください。

圧迫固定を続ける中で、圧迫加減に不安を感じた場合はどのように対処する必要があるのでしょうか。

A.圧迫固定がきつい時:まずは担当医に相談して固定をゆるめる

圧迫固定がきついと感じる場合は一度担当医に相談し、固定をゆるめましょう。
「圧迫固定を外すのは良くない」と頑張って続けてくださる方もいらっしゃいますが、圧迫加減が強過ぎると、痛みや痒みの原因につながります。
また、血行不良を引き起こす可能性もありますので、きついと感じた場合は早めに相談しましょう。

A.圧迫固定がゆるい時:固定のやり直しor圧迫着の買い替え

きつく感じる場合と同様、適切な圧迫固定ができていない可能性が高いです。そのため、圧迫固定をやり直す必要があります。
その他の原因として考えられるのは、単に圧迫着のサイズが大きいケース。術後2〜3週間経過している場合は、腫れやむくみの鎮静によって圧迫着がゆるく感じているケースも考えられます。
ダウンタイムが落ち着いた後も圧迫固定を継続する場合は、再度自分に合ったサイズの圧迫着を購入してケアを続けましょう。

Q.圧迫固定中、一部分にむくみが集中している時の対処法を教えてください。

圧迫固定中は「手先や足先など、一部分にむくみが集中して辛い」といった声もあります。そのような場合の対処法はあるのでしょうか。

A.圧迫面積が広い圧迫着を選ぶ

一部分に強いむくみを感じている方は、圧迫範囲が狭い圧迫着を選んでいませんか?
脂肪吸引後は、脂肪を吸引した部分の周辺にもむくみが生じます。つまり、患部だけを圧迫しても、圧迫されていない隣接部位にむくみが集中してしまうということです。
例えば太ももの脂肪吸引の場合、太ももだけでなく膝やふくらはぎ、足先にまでむくみが及びます。症状を最小限に抑える一番の対処法は、圧迫範囲を広げることです。事前の対策として、圧迫面積が広い圧迫着を選びましょう。
太ももの場合は足首まで、二の腕の場合は手首まで圧迫してくれるものがおすすめです。

Q.圧迫固定以外に、ダウンタイムを軽減するアフターケア方法はありますか?

術後の回復をより早めるために、圧迫固定以外に効果的なアフターケア方法はあるのでしょうか。

A.セルフケアや生活習慣の工夫

もちろんあります。
例えば当院の場合、むくみや内出血の緩和には、適度な運動や入浴で血行を良くするようご案内しています。拘縮であれば、マッサージやストレッチで患部をほぐすのも効果的です。
また、患者様ご自身で行うセルフケアの他に、クリニックやエステサロンで受けられる「インディバ(温熱療法)」もおすすめです。術後のむくみや内出血、拘縮を緩和する効果が期待できます。

ダウンタイムは時間経過とともに必ず回復していくものではありますが、特に症状が強い術後〜1週間前後は心身ともに辛い時期でしょう。早期回復のためには、圧迫固定と併せてセルフケアや日常生活の過ごし方を意識することが重要です。
自宅でできるケアもたくさんあるので、ぜひ術後の生活に取り入れてみてください。

<症状別のアフターケア方法>
以下でご紹介する各アフターケアの内容や実施期間は、美容クリニックの方針によって異なります。アフターケアの実施については、必ず担当医の指示に従ってください。

 

症状 アフターケア方法
痛み 痛み止めを服用する
患部にクッションを置き、外部からの刺激を和らげる
腫れ <術後〜3日程度>
患部を冷やす
(冷やし過ぎは逆効果になるため、3日目までが目安。冷却材にタオルなどを巻いて間接的に冷やすと◎。)
内出血 <抜糸後(術後1週間)>
身体を温めて血流を促進する
(例)
お風呂に浸かる/適度な運動/身体を温める食事/水分補給(冷たい飲み物は避ける)
インディバを受ける
むくみ <抜糸後(術後1週間)以降>
身体を温めて血流を促進する
(例)
入浴/適度な運動/身体を温める食事/水分補給(冷たい飲み物は避ける)
インディバを受ける
拘縮 <術後1週間以降>
インディバを受ける
<術後3週間以降>
マッサージやストレッチで患部をほぐす
(1日5分程度、患部から心臓に向かって優しくさするように行うのがポイント)

まとめ

今回は、脂肪吸引後の圧迫の目的や効果について、モッズクリニックの長野先生にお伺いしました。
長野先生の回答にもある通り、脂肪吸引後の圧迫固定は、仕上がりを良くするためではなく、術後のダウンタイムを軽減するために行うアフターケアです。
つまり、正しい圧迫固定を行うことは、ダウンタイムを快適に過ごすための近道でもあります。そこで重要な鍵を握るのが、圧迫着の選び方。様々なメーカーやデザインがあり、何を基準に選ぶべきか迷ってしまう方もいらっしゃると思います。

適切な圧迫着を選ぶポイントについては、こちらのコラムもご覧ください。
脂肪吸引後におすすめの圧迫着を部位別にご紹介!【専門販売店が解説】」

脂肪吸引後におすすめの圧迫着

このコラムに関する監修医師

長野寛史 院長

モッズクリニック 院長長野寛史

ダウンタイムの軽い脂肪吸引を実現し
「脂肪吸引の常識を変える」名医。症例実績10,000例以上。

経歴

  1. 1982年岩手県生まれ
  2. 2006年東京慈恵会医科大学医学部 卒業
    亀田総合病院 入職
  3. 2008年東京慈恵会医科大学 入職
  4. 2012年THE CLINIC 入職
  5. 2013年THE CLINIC 福岡院 院長 就任
  6. 2015年THE CLINIC 東京院 院長 就任
  7. 2016年モッズクリニック 開院

所属学会・資格

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