脂肪吸引後に着ける圧迫着が痛い! 原因と対処法まとめ
圧迫固定は、脂肪吸引後の痛みを軽減するための大切なアフターケアです。
しかし、一部には圧迫固定による「痛み」を感じる方もいらっしゃいます。痛みの原因や対処法が分からないと、ダウンタイム中の不安が大きくなってしまい、精神的にも良くありません。
そこでこの記事では、「圧迫固定が痛い」と感じる場合に考えられる原因や対処法と「痛みが少ない圧迫着の特徴」をご紹介します。
実際に圧迫着を着用されている方や、これから脂肪吸引を受けるにあたって情報収集をされている方は、是非参考にしてみてください。
<この記事でわかること>
1. 脂肪吸引後の圧迫着の着用で痛みが生じるのは何故?
2. 圧迫着以外に考えられる痛みの原因
3. 圧迫固定が強く、痛い時の対処法
4. 脂肪吸引後の痛みを感じにくい圧迫着の特徴3つ
5. 「リポサポ」が痛みを感じにくい理由
6. まとめ
脂肪吸引後の圧迫着の着用で痛みが生じるのは何故?
圧迫着の着用によって痛いと感じる場合、適切な圧迫固定ができていない可能性があります。そこで考えられる原因は下記の2つです。
過度な圧迫:締め付け過ぎ、サイズが合っていない(小さい)など
本来、圧迫着はダウンタイム(痛み、腫れ、内出血、むくみ)を緩和するために着るものですが、圧迫加減が強過ぎると、圧迫着の効果を得ることができません。強い締め付けで痛みが助長されるばかりか、血流が阻害されることで患部の痺れやダウンタイムの回復の遅れなど、様々なリスクに繋がります。
また、過度な圧迫は皮膚との摩擦によって痛みだけでなく、痒みやかぶれを引き起こすケースも少なくありません。そのまま圧迫し続けると症状が悪化し 、水ぶくれや色素沈着になる可能性もあるので、放置は禁物です。
生地や裁縫方法が合っていない:生地が硬い、縫い目が肌に触れて跡がつくなど
圧迫着に使われている生地の種類や裁縫方法によっても、痛みが生じる場合があります。
例えば、伸縮性が弱い生地や硬い素材の生地は、適切な圧迫固定が難しくなるため注意が必要です。
同様に、生地の裁縫方法も気を付けたいポイント。生地の縫い目が肌に触れる内側にあると、患部に跡がついて痛みを感じることがあります。
脂肪吸引後は肌が乾燥しており、通常時よりもかなりデリケートな状態です。元々肌が強い方でもこういった刺激を感じやすくなります。
圧迫固定による痛みを感じた場合の対処法については「圧迫固定が強く、痛い時の対処法」をご確認ください。
圧迫着以外に考えられる痛みの原因
脂肪吸引後に生じる「痛み」の要因は、圧迫固定だけではありません。以下の可能性も考えられます。
手術による患部周辺の損傷
手術で脂肪を取り除く際、脂肪の周辺組織がダメージを受けることによって「痛み」が生じます。これは脂肪吸引した方全員が感じる痛みで、症状の強さは吸引量や部位、手術方法によって差がありますが、よく例えられるのは「筋肉痛」のような痛みです。
症状は麻酔の効果が切れる手術当日の夜〜翌日から出始め、術後2〜3日がピーク。その後1週間ほどで落ち着きます。
クリニックによっては鎮痛剤を処方してくれる場合もあるので、担当医に相談してみてください。
むくみによる神経の圧迫
脂肪吸引後、むくみによって患部周辺の神経が圧迫されると、ピリピリとした痺れに近い痛みを感じることがあります。
術後のむくみは、術後2週間〜1ヶ月程度まで続くのが一般的です。神経の圧迫はむくみの緩和とともに落ち着くので、術後1ヶ月頃が解消の目安とお考えください。
不安を感じる場合は、クリニックや担当医に相談しましょう。
手術時に末梢神経が傷ついた
これはごく稀なケースですが、手術中に末梢神経が傷つくと、ピリピリとした痺れに近い痛みを感じることがあります。
多くの場合、時間の経過とともに自然治癒しますが、ビタミン剤の処方を行うこともあります。まずは一度クリニックに相談してみると良いでしょう。
圧迫固定が強く、痛い時の対処法
ここでは、圧迫固定が原因で痛みが起きている場合の対処法を、ケース別にお伝えします。ご自身の状況に合わせてチェックしてみてください。
締め過ぎの場合:圧迫固定をやり直す
圧迫加減を調整するためのホックや、マジックテープがついた圧迫着を着けている場合は、一度クリニックに相談した上で、固定位置をゆるめてみましょう。
例えば、顔の圧迫時に着ける「フェイスサポーター(フェイスバンド)」は、頭頂部や後頭部についたマジックテープで固定位置を調整できます。
上半身の圧迫に使う「ボレロ」や「ウエストニッパー」なども、数段階のホックで圧迫調整が可能なものがほとんどです。
サイズが小さい場合:圧迫着を買い換える
圧迫着のサイズが小さいと圧迫が強くなり、痛みが生じる原因になります。
その場合は圧迫着そのものを替えるほかありません。買い替えを検討するか、クリニックでレンタルをしている場合はサイズ交換を依頼しましょう。
また、通販で購入された場合、販売元によっては、サイズ交換に対応しているところもあります。販売元の交換条件を確認した上で、一度問い合わせしてみるのもひとつです。
生地や裁縫方法が合わない場合:専用の圧迫着に買い換える
圧迫着の生地や裁縫方法が合わず、買い替えを選択される場合は脂肪吸引を想定して作られた専用の圧迫着がおすすめです。
圧迫着と聞いてよくイメージされる市販の「着圧下着」や「着圧タイツ」などは、術後のお身体に合わせて作られた商品ではありません。適切な圧迫力・固定力が得られず、着用時に痛みを感じる可能性があるため注意しましょう。
生地の裁縫方法についても、専用の圧迫着であれば、患部に跡がつきづらい「縫い目が外側に配置されたタイプ」も販売されています。購入時にチェックしてみてください。
脂肪吸引後の痛みを感じにくい圧迫着の特徴3つ
圧迫固定が痛む場合の対処法についてはご理解いただけましたでしょうか。
次に、圧迫着の購入や買い替えが必要な方に向けた「痛みを感じにくい圧迫着の特徴」をご紹介します。
①生地の伸縮性と固定力が両立されている
生地の伸縮性が高い圧迫着は、着用時の負荷が少なく、圧迫による痛みを感じにくい圧迫着とイメージされるかもしれません。
しかし、どれだけ生地の伸縮性が高くても、しっかり固定できないとゆるくなり、「痛み」や「むくみ」に繋がります。そのため、伸縮性の高さと固定力、双方のバランスが考えられた圧迫着を選ぶことが重要です。
②縫い目が外側にある
先ほどもお伝えした通り、生地の縫い目が皮膚に触れると、跡がついて痛みを感じる場合があります。
一度ついてしまった跡は消えるまでに時間がかかるので、縫い目が外側に設置されている圧迫着が安心です。
③圧迫加減の調整ができる
繰り返しになりますが、圧迫着の締め付けが強いと痛みを感じやすくなります。さらには、時間経過によってダウンタイムが落ち着き、最初の圧迫加減ではゆるく感じることもあるでしょう。
そのため、固定位置を調節するマジックテープの範囲が広いものや、ホックの数が多い圧迫着を選ぶと、圧迫加減を調整しやすく、安心です。
「リポサポ」が痛みを感じにくい理由
「リポサポ」は、脂肪吸引後のダウンタイムを快適に過ごしていただくために開発された「脂肪吸引専用圧迫着」です。脂肪吸引を行う多くのドクターや看護師、実際に施術を受けた方々からの声を集約し、従来品の課題点を改良しました。
ここでは、「リポサポ」の圧迫着が痛みを感じにくい理由を詳しくご紹介します。
適切な圧力設計
適切な圧迫固定をするため、圧迫着には「生地の伸縮性の高さ」と「しっかり固定する力」が必要です。リポサポでは双方のバランスを考慮することで、着用中の痛みを軽減できる商品設計を心掛けました。
また、患部全体を「均一に圧迫できる設計」を採用しているのも特徴のひとつです。
圧力にムラがあると、圧の弱い部分にむくみや腫れが集中する場合があるため、圧力を均等にすることで、不要なむくみや腫れを抑えます。
裁縫方法・ホックへの工夫
縫い目や商品タグの跡によって痛みを感じることがないよう、裁縫方法にもこだわりました。具体的には、縫い目や商品タグを外側にすることで、皮膚に触れず、跡がつきにくい構造になっています。
また、圧迫着の締め付け過ぎによる痛みにも対応できるよう、ホックの数やマジックテープの位置・長さも試行錯誤を重ねました。
ダウンタイムの緩和はもちろん、着用時の過ごしやすさにも配慮した圧迫着です。
まとめ
いかがでしたか? この記事では脂肪吸引後に感じる痛みの原因、圧迫固定によって痛みが生じている場合の対処法について詳しく解説しました。
圧迫着の着用で痛みを感じている方はもちろん、これから圧迫着を購入される方も「痛みを感じにくい圧迫着の特徴」を参考に、無理なく圧迫を続けられるものを探してみてくださいね。
脂肪吸引後におすすめの圧迫着
このコラムに関する監修医師
経歴
- 1982年岩手県生まれ
- 2006年東京慈恵会医科大学医学部 卒業
亀田総合病院 入職 - 2008年東京慈恵会医科大学 入職
- 2012年THE CLINIC 入職
- 2013年THE CLINIC 福岡院 院長 就任
- 2015年THE CLINIC 東京院 院長 就任
- 2016年モッズクリニック 開院
所属学会・資格
- 日本美容外科学会会員
- コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
- VASER Lipo認定医
- VASER 4D Sculpt(ベイザー4D彫刻)認定医
圧迫着との摩擦によって肌に痛みや痒み、かぶれが生じている場合、応急的な処置として「圧迫着が直接肌に触れないようにする」のがおすすめです。
患部にお手持ちのハンカチやハンドタオルを挟んだり、インナーを着用したりするなどして肌への刺激を緩和するようにしましょう。